3月3日は「桃の節句」、「雛祭り」です。
桃の節句にはひな人形を飾り、桃花や草餅、白酒などを添えてお祝いします。で、本来、この行事は、大小(母と子)の人形(ひとがた)を作り、これに呪物としての桃花の枝・桃酒(清酒に桃の花を浸したもの)母子餅(御形・ごぎょうという草を練り込んだ餅)などを供えて、人形(ひとがた)で体をなでて息を吹きかけて邪気を移し、災禍を負わせて後、川の清流に流します。そして、桃の枝で身体を祓って桃酒を飲んで、母子餅(今はヨモギ餅。ヨモギも邪気を避ける力があるとされています)を食べて邪気を取り去って幸せを祝した行事であったそうです。
この雛祭の行事は、6月・12月の大祓ともに日本で昔に行われていた邪気・災禍を祓う行事であったそうです。
桃については、古事記に伊邪那岐神が黄泉醜女(よもつしこめ)に負われた際、黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂本の桃子(もものみ)を取って投げつけたために、邪鬼どもがことごとく逃げ返ったという故事があり、「桃の実」は「神の実」とされています。