地底鯰之図(ちのそこなまずのづ)
続 知恵海という古文書に、「地震を操り占う法」のがあります。
「まず、指を4本立て、小指を乱、薬指を病、中指を水、人差し指を火とする。親指は使わない。このようにしてから、小指から順に1日、2日、3日、4日と数え、小指に戻って5日、6日、7日と順繰りに数える。その日が乱に当たれば、口論、喧嘩、地震などがある。病は禍いが多く、水は雨が激しい、火は家事か日照りと思いなさい」とあります。
この地震を操り占うという法は、好き、嫌い、好き、嫌いの恋人占いの用ですが、今や毎日のような地震、これが書かれた時代は江戸時代だそうで、その時にも4日に一度は地震があった時代。地震を予知するというより地震をを含めた4つの禍に常に注意をしなさいという戒めに近いのでしょう。
もう一つ、「地震が揺れるのを前から知る法」には、「溝あるいは川などにより、しきりに湯気が立つことがあれば、必ずその日に地震があると思いなさい。云々」と書かれています。
地震に前触れについては、いろいろな現象が書かれていて、井戸の水位が変化する、真っ直ぐな雲が出る、空が光などが書かれています。さらに、普段飛ばないゴキブリが飛ぶであるとか、ネズミが引越しをするなど、動物の予知能力なども書かれています。
上の図には、地震は地下の鯰が暴れるために起こるので、地震を起こさないようするため、鹿島の神様が天から降り、石(要石)の上に腰掛けた。図の鯰の首のところにあるのは鹿島神宮のある茨城県です。
イエスorノーの人間フーチと江戸時代の「地震を操り占う法」での結果が一致しましたが、
乱・病・水・火などの禍は、人心の穢れ、思い悩み、気がかりがその元と言われます。
「自己反省と祓い清めと備えがで安心安寧を得るのだ」とは縄文時代からの大和民族の天変地異に対する処方箋です。