2024年7月26日金曜日

「言挙(ことあ)げ」しない日常

 


万葉集の中に「葦原(あしはら)の水穂の国は、神随(かみなが)ら言挙(ことあ)げせぬ国」という、柿ノ本人麿(かきのもとひとまろ)の有名な歌があります。この「言挙(ことあ)げ」というのは、人間の考えた理屈という意味です。

また万葉集の中の、大伴家持(おほともやかもち)の有名な歌に、「神代より、言い継ぎけらぐ、父母を、見れば尊く、妻子(めこ)見れば、かなしくめぐし、うつせみの、世のことわりと、かくさまに、言ひけるものを、云々」の様に、

親は子供をめぐし、可愛いと思うのは、決して理屈で、「このように信じる」に至ったわけではなく、止むにやまれぬ人情が自然に出てくる与えられた事実です。これを、人間の本能であるとか、利己心の一変形であるとか言うことが人間の理屈ですね。

我々日本人の民族性は世界の中で稀な「事実を貴び理屈を主としない」ということが本来の特徴です。

この「あるがままに信ずる」という純真な素直な心が「神随ら言挙げせぬ」ことになるのです。

理屈・屁理屈で、損得勘定むき出しが当たり前のような世の中ですが、「言挙げせず、素直正直で、他人を思いやることのできる人間になりた~い」と願う人が多くなると、いい世の中になるのでしょう。か?

かんたまCL. 7月の予定  「反省と感謝」は人間だけの特権

明治天皇 御製 「祝」 国民のつくす力によりてこそ 世はにぎはしくなりまさりけれ 口語訳:国民が国のために一生懸命に尽くす力によってこそ、世の中は反映し、賑やかさを増すというものである。 (明治40年)   【明治神宮365日の大御心7月1日】 昭和憲皇太后 御歌「述懐」 人のた...